大分から阿蘇山を横断し熊本で遊ぶ②

2024年1月8日月曜日

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おはようございます。本日は菊池の街をめぐってまいります
まずはこちらの巨木、将軍木。名前のとおり、南北朝時代に征西将軍として赴任した懐良親王が手ずから植えたと伝えられ、樹齢650年だとか

ぐねぐねと伸びる枝と、巻き付いた蔦が異様な雰囲気
おもしろいのが、将軍木という名前の由来となった懐良親王のために菊池の人々が松囃子をおこなっていたらしいのですが、懐良親王が亡くなったあともこの木を親王に見立て、木の向かい側に建てられた能舞台で松囃子を奉納しているんだそう。いろんな土地で巨木見てきたけど、そんな扱われ方をしている木とは初めて出会ったので大変感心してしまった。そりゃこんな枝ぶりにもなる

日本一かっこいいといわれる菊池武光の像。たしかに躍動感がすごいです

この馬の力強い脚で駆け出す感じとか、まさしく人馬一体って感じのフォルム、かっこいい

恒例、地元の神社にご挨拶


ねじり鉢巻的な立派なしめ縄。なんとも心が引き締まる雰囲気。阿蘇神社といい、年始早々いい神社にお参りできた
境内にある歴史館にも立ち寄り、鎧や武具、刀も見れました。菊池といえばお抱え刀鍛治の延寿が有名で、同田貫は延寿の末流にあたるとのこと。あと印象的だったのが、元寇の時に襲来した蒙古(モンゴル)軍の鎧。めっちゃでかい。近くにあった日本の鎧と比べると、大きさが全然ちがう。九州は昔から、海を越えて攻めてくる外敵の脅威にさらされてきたんやなとしみじみ

菊池には「菊池十八外城」と称されるほどの数の城があったようで、ここ亀尾城も要地の守護を固めるための城のひとつ

この見晴らしのよさ。そら城置くよなという感じの立地


城跡といっても城郭や建築物が残っているわけじゃなく、堀や土塁のあとが残るのみ。でもこういう地形だけでもワクワクしてまうんよな

こちらは鞠智城の復元。飛鳥時代に中大兄皇子の命令によって建てられ、朝鮮半島の山城を模倣した古代山城。あまり他では見ないデザインでおもしろい

木材が組まれた内部構造もすごい、木ならではのどっしり感

こういうのを見るとどうしても諸星大二郎っぽいという思考になってしまう。なんらかの魂がこもって動き出しそう。それにしても九州は本当に石とか岩にまつわる古代遺物が多い。関西では見かけない文化なので興味を惹かれてしまう

休憩ついでに和栗スイーツをいただきました。じつは菊池のお隣、山鹿市は西日本で栗の生産量一位とのこと。栗めちゃくちゃ好きなので、そう聞いたら栗スイーツ食べへんわけにはいかんなぁ!このあと昼ごはんに行くにも関わらず!

そしてガッツリ昼ごはんも食べました

地元でつくられたチーズを使ってるそう。めちゃくちゃ美味しかった

最後の目的地にしてメインがこちら、菊池飛行場ミュージアム

かつて菊池には陸軍の飛行場があって、WW2では特攻隊の中継地点になっていたとのこと。ちょうど太平洋戦争で撃墜王と呼ばれた坂井三郎「大空のサムライ」を読んでるところだったので、アツいものがありました

こういうの見るとすぐ「紅の豚」とか「風立ちぬ」で見た!となるジブリ脳。実際、宮崎駿も家が航空部品を造る会社だったから、飛行機とか空を飛ぶことへの憧れがあったのではないかな

川崎重工!まさか地元・神戸を代表する大企業のひとつで、いろいろと縁のある会社が製造したプロペラを、遠く熊本の地で見れるとは!テンション爆上がり。川重は今もブルーインパルスとかの防衛航空機、ジャンボジェット機とか空を飛ぶものを造っているので、なんかこう脈々とつながるロマンがある

川崎重工の前身、川崎航空機の会社ロゴもかっこいい

無線機や海軍の短剣も

ここから多くの若者たちが飛び立っていったんやな

ミュージアムから少し離れた場所に、飛行場跡地が残されているというか、現在は住宅地になっている地域で飛行場の遺構がいくつか見られます。これこれ、「大空のサムライ」でも坂井三郎が試験に受かって晴れて海軍航空隊の練習生となって、木札が掲げられた門を通るシーンあった。この木札自体は復元ですが、門柱は当時のもの

門柱のすぐそばにあるのは、歩哨が立っていた立哨所の土台

高架水槽。空襲で被弾し、機銃掃射の跡とか残っていたらしいですが、戦後も普通に使われていたとのこと



たぶん外側は塗装され直してますが、内部は往時の姿を残している雰囲気

その他にも、住宅の合間合間に急にこういった構造物が現れるのでテンションが上がります。こちらは格納庫の基礎部分


普通の住宅の横に異質なものがある感じ、とてもいい

こちらはガソリン貯蔵庫


新しいシャッターがついてたり、戦後も使われていた雰囲気

それにしても、どこにいても見える阿蘇の外輪山が絶景です

帰りは阿蘇くまもと空港から飛行機でビューンと飛んで帰りました。飛行機なら1時間ちょっとの行程、それをわざわざ船と鉄道を使って旅するのがまた楽しい経験でした

おしまい!


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