友達に会いに福岡に行ったので、復路で前から行きたかった山口県宇部市の工場プラントを見に行くことにしました。隙あらば旅行するヤツ、それが私
新幹線使ったほうがどう考えても早いんですが、せっかくなので鈍行列車を使って、車窓を楽しむことにしました。まずはJR鹿児島本線の下関行きに乗り込み、本州へ上陸
奥側に特急列車ソニックが止まってます。前に大分行くのに乗ったことあるけど、なかなかの揺れを感じられるアトラクションな列車です。むしろソニックや特急宇和海、智頭急行で本を読んでたらすぐに乗り物酔いするザコ三半規管の持ち主である私が、新幹線では本を読みながら数時間乗車しても問題ないということは、新幹線がすごいんやなやっぱり
JR九州とJR西日本は電気が直流と交流で違うらしく、その切り替えのために門司駅でいったん車内の照明が消え、交直変換がおこなわれる、という知識はもちろん西園寺チャンネルで知ったので、門司駅で停車中に車内が暗くなっただけでテンション上がりました
色づく木々が車窓の風景を彩っています。すっかり秋やねぇ
下関駅でJR山陽本線に乗り換え、小野田へ向かいます。乗り換え時間が短くて急いで撮ったら、急いで撮ったなって感じの姿勢してる私の影がばっちり映ってしまった。それにしても丸っこくて山吹色した可愛い車体やな
つづく小野田駅でも急ぎの乗り換え。急いでても、良き雰囲気をかもしだす陸橋は撮らずにはいられない
え?さっきと同じ電車?てぐらい、この特徴的な山吹色が目を引く。秋晴れの空に映えるイエロー。左側に写ってるホーム上の建物も、いい味だしてます
まちがいなく宇部新川行き
小野田線はゆったりとしたペースで海沿いを走るので、車窓がたいへん美しい
停車する駅も古き良き旅情にあふれてます
というわけで一時間半かけて辿り着きました、宇部新川駅。この駅構内の噴水しかり、あちこちで白鳥モチーフを見かけたんですが、同じ宇部市内にある「ときわ公園」で白鳥をたくさん飼育していたのが由来っぽいなと次の日わかりました
おそらく昔から変わってないんじゃないかと思われる駅舎待合室
いかにも働きものという雰囲気の、年季の入った宇部交通バス。カラーリングも独特
エヴァのバスも!というか宇部新川の駅舎にすでにエヴァのノボリがあったしエヴァ土産が置いてあったしで、今さら思い出しましたが、シン・エヴァ劇場版ラストの舞台となったのがここ宇部新川だったんでした
もちろんシン・エヴァ見てるんですけど、本編よりも「プロフェッショナル 仕事の流儀」で放送された庵野監督と制作陣の姿が印象的すぎて、その中で庵野監督がもともと宇部出身で、宇部の工場地帯を見て育ったとか、父親が仕事中の事故で片足を失って、以来完璧じゃないもの、壊れてたり欠けたりしたものに興味を惹かれてきたとか、そういう話ばっか覚えてしまっていた。撮影中、宇部のどこかの駅で庵野監督がベンチに座ってたら、たまたま地元の同級生が声かけてきたシーンとか
駅から海側へ向かうと、さっそく煙を吐くでっかい煙突が目に入ります。これはワクワクが止まらない
その前にちょっと腹ごしらえをば。こういう、まっすぐに区画整理されてない昔からあるっぽい道が大好物
野良猫ちゃんたちにもご挨拶
二軒続けて良きスナック建築物。ピンクの壁にグリーンの覆い、すばらしいセンス。店名であろう大きな「V」も潔くて良い
そんなスナックビルの中に、なんとも格式高そうなのれんが。Googleマップで見たらクチコミ人気の高い焼き鳥屋さんだったので飛び込んでみました
このお店がまじでもう大当たり。予約のお客さんが多く、予約時間までならということで通していただきました
まずは瓶ビールで喉を癒しつつ、見せていただいたのはざる盛りの見本品。焼き鳥屋ではありますが、豚肉で巻いた創作串が推しの模様。いっこいっこが大きい!あれもこれも食べたくなっちゃうやつ
明太子や半熟卵を豚で巻いた串をいただきましたが、どれもも〜〜〜めっちゃおいしい!!そら山口県地酒のカップ酒も進みます。大嶺カップというお酒
一時間食って飲んで大満足でした。宇部新川に来たら絶対に再訪したい。それにしてもお店出たら完全にスナックビルなんよな
宇部新川は、今まで行ったいろんな地方の中でも夜のお店が元気だった印象。スナックがそこかしこで光を灯してました。高知出身の友達が、高知は夜飲んで遊ぶとこなんかスナックしかないと言ってたのを思い出す
さて腹も満たされイイ感じにほろ酔いになったので、夜の工場地帯さんぽに出発
「UBE」と書かれた看板がいくつもありましたが、ここら一帯はUBE株式会社という総合化学メーカーが所有する工場プラントとのこと。旧商号は宇部興産、かつて石炭の採掘事業で財をなし、一農漁村にすぎなかった宇部市を一大工業都市に成長させた存在
夜通し煙を吐き光を放ち、働き続ける工場群。かっこいい
この配管美!!最高です。頭の中でずっとFF6のメインテーマが流れてました。6はどっちかというとスチームパンク的世界観ですが。やはり7のミッドガルとかの雰囲気が近いか
巨大な城と見紛う姿
これはまじでFF7のミッドガル。魔晄炉の光
配管がずっと芸術的です。こんな量のパイプ、どうやって組み立てるんやろ…ひとつ間違えたらいろいろ終わりだというのに…すごい……パイプレイアウトのプロとかいらっしゃるんやろな
月との共演もすばらしく絵になる
夜でも車両が行き交い、稼働音を鳴らして真白い息を吐き続ける、まるで生きてるみたいな工業地帯
こういう建物間に潜むむきだしの階段や渡り廊下ってなんとも興奮する
かなり奥まで歩いてきた時に現れた、ラスボス感満載の工場。かっこいい〜〜〜!!
これこそ本当に生き物みたい。構造物の内部が見えてる感じが内臓っぽくていい
すっげぇーーとニコニコしながら歩いてたんですが、こういう看板があったりするので、当然ながら危険なものを扱ってるエリアなんやなぁと。「毒」「燃」の字のインパクトよ
看守のおっちゃんと目が合った地点。工場夜景堪能しました。ほんと来れてよかった
夜の街中を徘徊がてらホテルに戻ります。隠れ家的雰囲気の喫茶店
とにかくスナックが元気な宇部新川の夜
ここもおそらくスナック店の跡地。スナック建築物ってなんでこんなに入り口の形が画一的じゃなく個性的なのか
つい誘い込まれてしまった暗すぎる商店街
ホラー映画の舞台になりそう
こちらもやはり華やかなスナックビル
古そうな建物も。元旅館かな、玄関に立派な衝立が置いてあるのが見えました
駅近くに戻るにつれ、なんか音楽鳴ってるなと思ったらイルミネーションイベントをしてた様子。たまたま行った街でたまたま祭っぽいものに行き合うことがたびたびあるので嬉しい
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一夜明けまして翌日。宇部市のマンホールはやはり白鳥。周囲にもぐるりとデザイン化された白鳥が配置されててシャレとる
と思ったら植物が描かれたバージョンも
こんなパターンも。これはおそらく、これから行く「ときわ公園」の景色。水面の模様にまぎれるようにして泳ぐ鯉が芸術点高い。ちょっと歩いただけで沖縄なみにいろんな柄のマンホールに出会えます
余計な装飾のない簡素で良き駅舎
昨日も待合室の雰囲気ええなぁと思ったけど、内側から見てもやっぱり良い
木の踏み板、薄いグリーンの鉄骨。こんなもん好きに決まってる
ここ歩いてる時に、近くにいた観光客の方がエヴァの話をしてて、シン・エヴァ劇場版のラストでシンジたちがいたのがここのホームらしい。庵野監督が見てきた景色かぁと思うと確かに感慨深い
新山口行きの鈍行列車に乗り込み、常盤駅を目指します
常盤駅に着いたら、駅舎らしい駅舎はなく目の前に広がる海!めちゃくちゃ良い景色。海が近い駅っていろいろあるけど、ここもすばらしい眺め
思わず海辺まで歩いてきてしまいました
この海の底で石炭が採掘され、石炭産業によって宇部は発展を遂げたとのこと
海底に坑道を掘って石炭を採掘していた海底炭田。かつては坑道の天井が崩落して水没事故が起こったり、合計で1000人以上の命が失われたらしい。近代産業は常に自然と事故との戦いがあって心揺さぶられる
今はただ穏やかな波の音だけが響く浜辺
とはいえ消波ブロックが数mもの高さまでガッリチ積み上げられていたので、もともとはかなり荒れやすい海なのかも
こちらは海、ではなく湖。常盤駅から歩いて15分ほどでたどり着いた「ときわ公園」の中心地にあたる人口湖
江戸時代、水不足に悩まされていたこの地で農民の嘆願により、長州藩がかんがい用水池として造成したとのこと。ここの湖底から石炭を採掘していた跡が見つかったらしく、石炭採掘もかなり昔からおこなわれていたらしい
そういった宇部における石炭採掘と街の発展の歴史を学べるのが、こちらの石炭記念館。実際に炭鉱で使われていた竪坑櫓が展望台としてデーンとそびえたっています
記念館の手前にはD51形蒸気機関車、いわゆるデゴイチの展示も
紅葉の中に鎮座する黒鉄の勇壮
運転台に乗り込むことができました。ラピュタで見た感じのやつ〜!バルブ〜!計器類〜!!
1972年に使われた時の石炭の残骸もありました
石炭記念館の周りには他にも、炭鉱で使われていた機器が。これもラピュタで見た巻き上げ機
左側のはドデカいボイラー。全長もめちゃくちゃ長かった
というわけでようやく館内へイン
記念館の中にも石炭採掘のためのいろんな道具や機械、あと復元された坑道があっておもしろかったです。近年はコンクリートで壁が固められていた坑道も、昔は木で支柱とかが作られてて、さらに宇部はあちこちから湧水の出る地質らしく、坑道内も常に漏水があったとのこと。いつ崩落するかわからないことを考えると、本当に命懸けの作業によって石炭が採掘され運搬され、街の発展を支えていたんやな
展望台から眺める常盤湖。なかなかおもしろい形
こちらは海側、さきほど常盤駅から眺めた沖合
ときわ公園のそばには「飛び上がり地蔵尊」というお地蔵さんが。昔、干ばつが起こったときに常盤湖からお地蔵さんが飛び出してきたのが由来とのこと。湖底から石炭採掘跡が見つかってるぐらいなので、きっと大昔に祀られてたお地蔵さんが、土砂崩れかなにかで湖の底に埋没していたんでしょうけど、忘れ去られてしまった存在がこうして再び人の前に現れて、人によって祀られるの、大変おもしろい
私が行き来するあいだにも何人かの方が参ってました。きれいに整えられたお堂からしても、地元の方々に大切にされてる場所なんやなとわかります
再び常盤駅から普通電車に乗り込み、新山口駅へ。実にたのしき宇部の旅でした。おしまい!
最後にこの旅のVlogをば






































































































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